モチモチの木

幼い子供とおじいさんの素敵な物語

幼い豆太、そしてじいさまその二人の物語です。
豆太は非常に憶病なのですが、その豆太が勇気を奮い起こさなければならない出来事がありました。
じいさまが腹痛に苦しんでいる姿を見て医者を迎えに行くため、必死に夜道を駆け下ります。

その途中、豆太は村に伝える言い伝え通りの貴重な景色に出会います。
途中、絵本の中の描写が印象的です。

深い青の背景に漆黒の木の枝が恐ろしげに書かれています。
臆病な豆太が必死に山を駆け下る時、擬人化した枝が迫るシーンなどは、非常に印象的です。
絵本は切り絵で作られえているので、その効果が非常に強く怖さ、恐怖心を表しているのです。

豆太のじいさまはとても勇敢で64歳という高齢になってもかもしかを追いかけ岩から岩へドンドン飛び移る事が出来る、豆太の父は熊とたたかい命を落としたという勇敢な男だった、それなのに豆太はどうしてこんなに憶病なのか、トイレにも一人で行くことが出来ないくらいの臆病者、豆太がある夜勇気を振り絞り山を駆け下り、じいさまのために医者を呼びに行く、さてその先はどうなるのでしょうか。

モチモチの木とは?

絵本の題名になっているモチモチの木というのは、豆太が勝手に命名したものです。
秋になると実をつける木、その実は粉にしておもちにして食べることができる、これがほっぺたが落ちる位においしい、「ほっぺたが落ちるくらい」という表現をあまり使わなくなりましたが、本当においしそうに感じます。

印象的なモチモチの木も、切り絵できれいにえがかれていて、このモチモチの木に霜月二十日の晩、灯りがともるという幻想的な伝説のシーンは、本当に「夢のように美しく」また勇気を振り絞ってくらい夜の山を走る豆太に強い勇気を与えてくれます。

夜の山、夜の道は子供にとってとても怖いもの

現代の子供は街の灯りの中に生きているので、夜でも明るくどこかに光があります。
それでも、夜は怖いです。
昔は灯りなどほとんどなく、夜の山の道などは想像を絶するほどに怖かったことでしょう。

昔の田舎の家は、トイレが母屋の外にあるという事も少なくなかったので、豆太もトイレに行くのが怖いということがよくわかります。

お子さんに読み聞かせする時、「○○ちゃんも夜トイレが怖いけど、豆太も同じように怖いんだね」とか、「豆太は怖いって思っていた山道をじいさまのために駆け下りていくなんてすごいね」など、お話を進めていくといいでしょう。
豆太はイコール自分として物語を聞くこともでき、お子さんはドキドキしながら山を下る、美しい伝統の景色を見る等、色々な出来事を自分に置き換えて考えることができます。

じいさまを助けた豆太みたいに、ママが困っている時○○ちゃんはたすけてくれるかな?など、楽しく語りかけながら読み聞かせしましょう。